今回の北海道の旅はいつもと違う。これまで何度か遊びに来ていたが、山登りをするのは初めてだ。知床に行けば観光船に乗り、幸福駅に行けば記念切符を買う。本州最東端と最北端の証明書をゲットしに車を走らせる。美術館巡りもした。それが今回はほぼ山登り。同じ場所でもテーマが変われば新しい風景が見えてくるものだ。おまけに今回は、友達と合流するという新しい展開もあった。

 旅の前半は東京の友達と道東の百名山を3つ登った。そして今回は山形の友達と大雪山に登る。大雪山は一度登っているので、今回はエスコート役に徹する。(とは言っても、友達の方が経験値が高いので、足手まといにならないように注意するだけだが)

 7月23日朝、友達とロープウエィ駅で合流。7過ぎの便に乗り込みスタート。(ロープウエィの料金奢ってもらっちゃった。ラッキー!!(一応お断りしたのだが、こっちが2回目なのも知ってて、付き合わせてもらったからと譲らなかった。おそらく経済力もこっちより数段高いレベルのようなので、ここは甘えちゃう)

 姿見駅を降りて、今日はまっすぐ旭岳には向かわず、裾合平から中岳温泉経由の周遊コースを行く。彼女が「裾合平のチングルマが最盛期という情報を見た」というので、ならば確認とばかりにこちらのコースにしたわけだ。

 結果、今まで見た中で最大の群落を見ることができた。後日調べたところによると、これが日本最大の群落のようだ。その最盛期に当たったわけだから、もはや日本ではこれ以上のものはないことになる。いくつか写真を撮ったが、見直してもあのスケール感は出ない。やはり実際に足を運び、この目で見るのに勝るものはない。(単に写真が下手という意見もあろう)

もう、言葉はいらんね
雪解けの早かった場所
あの雪渓が解けたら、そこに春が遅れてやってくる

 チングルマを堪能したので、もう8割以上成功したようなもの。あとはゆっくりと周遊コースを回ろう。裾合平から中岳温泉までは緩やかな登り。特に問題なく温泉に着く。温泉といっても建物があるわけでもなく、地下のマグマに温められた湯が沢を流れ、小さな窪地に天然の湯船ができただけ。足湯として使うのが精一杯の規模である。もっとも、仮にしっかり入れる大きさだったとしても、天下の大雪山のメインルート沿いだ。ここで裸になることはできまい。

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もうすぐ中岳温泉、そして登りが始まる
足湯開業中

 おそらく大学生と思われる若者が足を突っ込んで休む脇を抜け、ここから本格的な坂が始まる。それほどの距離があるわけでもないが、そこそこハードな登りで、ゆっくり歩いて90分で黒岳分岐に出た。時計は11時半を過ぎており、ここで小休止。分岐から間宮岳までは緩やかな登り。道端の花をカメラに収めながらゆっくり歩く。今日はペアで動いていることもあり、いつも以上にゆっくりだ。

分岐きた
黒岳分岐から間宮岳へ
旭岳裏の雪渓、あそこを登る
大変でした

 しかし、間宮岳から旭岳への急登は、大きな雪渓が残り、かなり大変だった。油断すると下まで転げそうな急斜面をで、雪はザクザク状態。登り自体は実質30分程度だが、ここが1番の難所だった。この斜面を下るのも恐ろしいが、それでも下りならずいぶん楽だろう。このコースは先に旭岳に登り、それから中岳温泉に回るのが正しいようだ。(実際、多くの人が我々と逆のコースを歩いていた)

 13時過ぎに旭岳山頂に到着。そのまま姿見駅までまっすぐ降りて、3時前にはロープウエィに乗り込んだ。

 これで久しぶりのペア登山は終了。友達と別れ、いよいよ道央と道南の山に移動する。北海道の旅も終盤だ。

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